熱帯夜にエアコンの乾電池を買いに出る

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2022年、夏の夜。 「ぐはっ」 余りの暑さに僕は飛び起きた。暗闇の中、テーブルの上を激しく手探りする。 カタッ・・・・ 小指に当たった物が床に落ちた音がした。僕は音がした辺りを両手を使ってまた手探りする。 「あった!」 窓の右上に向けて左上のスイッチを強く押す。 「あれっ?」 更に強く押す。五回くらいは押しただろうか。反応するような音も風もなんにもしやしない。 嫌な予感がした。僕はドア横まで移動し壁の照明のスイッチを押した。 これで暗闇からは解放されたが嫌な予感は残ったままだ。 壁のエアコンをじーっと見ながら、寝るときに切タイマーを入れたかどうかを思い起こそうとした。 記憶が乏しくてはっきりと思い出せなかった。
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