運命

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運命

『……なぁ、シュンヤって漢字どう書くの?』 「教えたら消えてくれる?」 『…いいよ』 「【春の夜】」 トーヤは目を丸くして春夜の横顔を見つめる。 タバコに火を付けて深く吸い込む。 そのタバコを春夜に咥えさせ呟く。 春夜は横目でトーヤを睨みつける。 『【冬の夜】でトーヤ…』 今度は春夜が目を丸くする。 『ほら…な?運命だろ?』 冬夜はそう言って会計を済ませ、店を出て行った。 ー 冬夜 ー  春夜はふっと笑って、冬夜の置き土産を深く吸い込んだ。
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