第二話 誰かのためにやる

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第二話 誰かのためにやる

自分だったら耐えきれない。 遠くから桔平(きっぺい)を見ていてそう思った。 同じ中学2年生の割には落ち着いていて、密かに女子たちから支持されている桔平を疎ましく思っていいる男子はちらほらいる。 周りのみんなにそそのかされて桔平を騙すような形になってしまい、僕は申し訳ない気持ちだったけれど、意外と呑気そうな彼を目にして安心した。 周りのみんなは桔平が比較的僕には心を開いてくれていることを知っていいたので、お前が鬼をやらされそうになれば手助けをするに違いないと予想した。 彼は正義感がとても強いというわけではないが、学校の催し物で係が決まらない時などに限って自分を犠牲にしてくれる人だ。 需要がある人。 桔平のような人がクラスに一人は必要だとは思うけど、一方僕はどうだろう。 その他大勢のようなタイプの自分はいなくなっても誰か困ったりするのだろうか・・。
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