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高校卒業の日。
私は今日、家を出る。
もう、私は帰らないかもしれない。
だから美穂、私はあなたに会いに来た。
あなたは幸せじゃなかったのかもしれない。
あなたにとって、生きるとは苦しいだけだったのかもしれない。
そして
今も尚、私は良い姉ではなかったかもしれない。
だけどね。
私はあなたには謝らない。
だって、私もあなたも謝るようなことはしてないもの。
私は、あなたに何かを施すための存在ではない。
でも
あなたを虐げる存在でもない。
同じ立ち位置、同じ目線で
肩を並べて歩いていく存在なの。
ただ、この間まではお互いにそこに立てていなかっただけ。
でもこれで
やっと、私もあなたも前に進むことができる。
自分の足で
自分の意思で
行きたい方に歩いていける。
…
はい
かすみ草よ。
これをあなたが生きている間に見せられなかったことだけは
出発する前にちゃんと謝りたかった。
本当にごめんなさい。
………
じゃあ、そろそろ行くわね。
電車の時間なの。
もしまた会う機会があれば…
………やっぱ今のなし。
ガチャ
「…いってきます。」
バタン
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