『ある姉妹についてのはなし』

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 友人と浴びるほど酒を飲んだ三日後、彼が瓜二つの顔をした女の子二人に挟まれて手を繋ぎ、町でデートしている所を見かけた。僕は自分の中にまだお酒が辛抱強く残っていてそのせいで幻覚が見えているのだと本気で思った。しかしどんな強いお酒でも三日間も身体の中に居座ることはありえない。つまりこれは現実だった。彼は生涯の夢を叶えたのだ。 
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