聖なる器と呼ばれる理由

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散々犯されてしまい、最後は王様に散々犯されて咳が止まらなくて意識を失ってしまう。うっすら目を開けば誰も居なくて、俺は体を起こして体を見て言葉を失ってしまう。 血と白濁の海に肉塊が転がっていて、俺の腹の中に生命を感じる事が出来ない。 「あぁぁぁあああああ!!!!!」 俺は急いでその肉塊を拾いあげるが形を成す途中といった形で人の形にはまだなりきれていない。俺はゆっくり息を吸ってゆっくり吐きそれを口元へと当て、上を向き口を開いてそれを飲み込んでゆく。 丸呑みにするには少し大き過ぎたがなんとか喉元を通り抜けてゆく。バンと扉が開き金髪の青年が慌てて入ってきて俺の様子を見て言葉を失っていた。 「あぁ…ガレウスとの子が出ちゃったからまたお腹に入れたんだ。今度は大きく育つから…今度はママとひとつになるんだよ…?」 「正気か?しっかりしろ!」 「ガレウスに会いたい…貴方ならきっと…俺の望みを叶えてくれるでしょう…?」 俺が微笑めば青年は片手で顔を覆って深く息を吐いてゆく。きっとこの人なら最善の未来を俺に与えてくれる。 夜中に青年は大きな荷を持って俺を連れ出してくれて、墓場へと連れて来て穴を掘ってゆく。それを見つめていれば横たわるよう言われて俺は言われた通りにする。
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