聖なる器と呼ばれる理由

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俺の腹が大きくなり、産気付けばガレウスは素早くメイド達を呼び寄せ準備をしてゆく。苦しくて眉間に皺を寄せながら力んでいれば扉が開き王様が入ってくる。 「おぉ儂の子が産まれる!早く産むのだ!」 「無茶言うなぁ…!」 シーツを握っていても辛くて、涙が零れてゆく。だがガレウスが俺の手を握ってくれて、俺はガレウスの呼吸に合わせて呼吸をしてゆく。 少しずつ腹の中の物が降りてきて、腹の中を引き裂かれるような痛みに唇を噛めばガレウスに口に指を入れられる。 口から指を引き抜かれ、ガレウスは俺の頭上へ上がり俺の足を抱えて広げてきた。力めばゆっくり頭が出てきて、全身生まれ落ちれば臍の緒がついていて俺は胸を抑えて激しく咳き込んでしまう。 メイド達は赤ちゃんを抱き上げ臍の緒を切り離し王様とどこかへ行ってしまう。ガレウスは俺の顎を掴んで唇を重ねてきた。 舌も絡められ、俺は呼吸が楽になってゆき擦り寄る。ぐったりしながら見ていれば俺の身の回りの処理はガレウスがしてくれる。 「ガレウスは俺の世話なんて…嫌なんじゃないのか…?」 「俺の子種仕込みたいとは思ってる」 「やっぱり…え?」 俺はしゅんとしたがガレウスをばっと見ると無表情のまま俺の体を拭いてくれている。体を起こしてガレウスに寄り添う。欲しいと思ってしまった俺は…男としてどうなんだろうか…
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