聖なる器と呼ばれる理由

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ザワつく人の声が聞こえてくる。歓喜の声のようで、神に感謝する声も聞こえてくる…なんだか水面に浮いているような気がしてゆっくり目を開けると高い天井が視界に入る。起き上がると白いローブを着た人が数人居て、俺は浅い水の張られた円の中に居てそこには白や青の花が浮かべてあった。 俺は裸で居て、バッと前を隠せば顎髭の生えた一番偉そうな人が跪いて俺の目の前に白く美しい華を差し出してきたので受け取り匂いを嗅いでみれば目の前が歪んできて後ろに倒れ込み受け止められた。 次に目を覚ました時は青い天蓋付きベッドの上で、俺は起き上がって欠伸をした。姿見があるのを見つけ、ベッドから降りてそこへ向かい俺は姿見に自分の姿を映して絶句した。 焦げ茶だった髪色は白くなっていて襟足もかなり伸びていて赤みがかったちゃの瞳も色素が無いかのように薄い。服は白と青を基調としていて、肩が出ていて袖は袖先が広がっている。腹も露出していて白の足首まであるフレアスカートのような物が履かされている…が… スカートを捲って見てみたが下着は履かせてもらえていないな。ふと気付けば耳飾りも付いていて、何がどうなってるのか分からず困惑してしまう。夢でも見てるんだろうか…
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