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「ああ、あれはもう。こうなっちゃった以上仕方ないよ。約束ってね……」舞が言おうとしてるのを遮り涼は言う。
「それ以上言うな!言わないでくれ!俺はまだ諦めてないし、もしかしたら思い出すかもしれないって、少し思ってるんだ。俺の頭の中の奥底に追いやられた、舞との思い出。それを解き放つカギがあるんじゃないかって」
「うん。そうだね!そのカギ、見つかるといいね!」
今後は無理に考えたり悩んだりせず、成り行きに任せようと。それが一番いいと舞も言った。
月日は流れ、10月も終わろうとしてる、少し冷え込む日。
舞のバイト前に公園で二人は会っていた。
「クリスマスはさぁ、綺麗なイルミネーションとか見に行きたいなぁ」
「イルミネーションかぁ!どこかあるかなぁ?」
「この時期は色んなところでやってるみたいよ」
「じゃあ調べて探して見るよ!」
舞は腕時計を見て慌てた様子で言った。
「ヤバっ!もうこんな時間!私行かなきゃ!涼、ごめん!私行くね!」
「ああ、バイト頑張れよ!」
舞は慌てて振り向き走って行ってしまった。それを暫く見守っていたら、舞が何かを落とした様に見えた。
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