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「水金地火木土天海冥、これは太陽に近い順に並べた恒星の配列だ。地球に一番近い星が火星と金星となる。つまり地球の人が火星に行きたがる理由って訳だ」
地球発火星行き宇宙船「きぼう1号」に搭乗するヨッピーという少年は、天体路線図を眺めながら説明する。宇宙船が冥王星行きなら火星は経過星の一つとなる。
「父さんと母さんは何ソル火星に滞在するつもりなのかわからないけど、今、火星は物価高だよ。二酸化炭素は多いし、熱容量のある海水がないから雨が降らない。だから農作物は凶作だし、せっかく実っても頻繁にくる砂嵐や竜巻で、ダメにされるからね」
ヨッピーの友人、ウタウはいつも通り宇宙についての議論を交わす。
「規模がでかいのがよく来るって聞いたことあるな。陸地面積が広いとそこで生きている生き物もデカイように、台風や竜巻は面積が広い地域が被害が大きいんだ」
ホンノは心配そうにそういうが、楽しみ半分と不安が半分だ。
「水へリーベ僕の船、科学って水から始まるように、水ってどの星域でも重要なのね。地球は八割が海水、人体は八割が水分、同じように生活は水を使うものばかりでしょ」
ギンダは水の重要性を訴える。
「元素記号の配列ね。全部言えるかな?」
「水素、ヘリウム、リチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、ネオンどや」
「カルシウムはどの順位だ?」
「七曲りシップスクラークか?カルシウムが一番重たい、鉄のFEより骨が重たいことになる、どやあ!」
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