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コップを口に運ぶ。一口だけ含み、味わいながらゆっくりと呑み込んだ。天の川って、美味しい。もう一度コップの中を覗いた。水は殆ど残っていないのに、淡い青色の光を優しく放つ一際大きな星を見つけた。優くんは、囁くような優しい声で「どう?」と私に訊く。身体の中心から込み上げるものを必死に堪えながら、私は声にならない声で答えた。
「……せ」
「え、なに?」
「……幸せ」
「良かった。そう言ってもらえたら、俺も幸せだ」
コップの底に見つけた星は、シルバーリングの側面に埋め込まれた、ブルーダイヤだった。
「茜ちゃんが、天の川の水を飲んだら幸せになれるかって訊いてきた時に、俺、言っただろ。天の川の水を飲ませてあげるよって」
「それって、私のことを幸せにするってこと?」
力強く頷く優くんは、私の瞳をしっかりと見つめている。
「茜ちゃん、俺と──」
天の川の水/おわり。
この続きはどうぞ妄想してください(#^.^#)
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