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僕が困惑していると沙月さんは立ち上がって、
「また星夜さんと会いたい…
きっと会えるよね!」
と僕に言葉をかけてくれたので僕も立ち上がって、
「はい、きっと…」
とあやふやな返事をすると沙月さんは、
「明日午後2時に、またここで会いましょう!」
と笑顔で言葉をかけてくれた。
「はい、明日午後2時に…」
僕も笑顔で答えた。
沙月さんは僕にバイバイと手を振って歩き始めたので、僕も手を振って自宅に向かって歩き始めた。
ベンチは広い芝生の中ほどにあって、僕はまだ芝生の上を歩いていたけれど、ふと沙月さんが向かった方角に目を向けると、すでに沙月さんの姿は見えなくなっていた。
翌日も快晴で僕は自転車で山の上の公園のベンチに行ったけれど、まだ時間が早くて沙月さんの姿は見えなかった。
僕がベンチに座って待っていると、
「星夜さん」
と背中の方から名前を呼ばれたので後ろを振り向くと、沙月さんが笑顔で立っていた。
沙月さんは白いTシャツにジーンズとスニーカーというラフな服装で、身長は僕より少し低い感じだった。
「こんにちは」
僕が挨拶すると沙月さんも、
「こんにちは」
と挨拶してくれた。
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