プロローグ/ジョブシステム

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「まずは王都で勇者登録、その後にジョブ決め…うわー、やる事多いなー…」  …と、冒険に行くのが楽しみなのか、つい独り言が出てしまった。  口に出したはいいものの、本当にやる事多いか?とか思いつつ王都へと足を進める。  おじさんは心配してたけど、はっきり言って魔王軍を倒す事なんて今の自分にとっては余裕(だと思う)で、今は魔王軍との交戦による心配よりも、新たな出会いや冒険にワクワクする気持ちの方が強かった。  だからこそなのだろうか、あれだけ長いと思っていた王都への一本道。ろくに鋪装もされずに、岩がその辺に転がってるような険しい道がまるで無かったかの様に、ただボーッとしながら歩いていただけで王都正門に着いてしまった。  立派な石造りのアーチに、門の先を埋め尽くす人だかり。四年前にも一度来た事があるが、やはり訪れた感想としては、四年前と同じく、 「すげぇ…」  と口に漏れてしまうほどの凄さだった。  石で敷き詰められたタイル、王都正門からなる道の両脇には、果物屋さんや野菜屋さんでいっぱい。  勇者登録ができるジョブセンターはその一角にポツンと置かれていた。  期待に胸が膨らんで破裂しそうになりながら、ジョブセンターのドアを開ける。  入ってすぐに受付があり、いかにもこういうところに立ってそうでどう見ても受付役のお姉さんがいたので、その人に話を聞く事にした。
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