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区役所横のコンビニから、二人の女性が出てきた。
春の柔らかい日差しに二人の指先がキラリと輝いた。
一人は左手小指にローズクォーツのリングで
もう一人は右手小指にルビーのリングを付けていた。
ローズクォーツが袋とともに重そうに腰まで上がると
「なんで、コンビニでキャベツ2個も買うの?」
「それも、なんで離れたコンビニまで来て買うの?重いっしょ。運ぶの大変っしょ」
ルビーの指が少しあわただしく動くと
「だって帰りに見たら、半額って、一つ一つで二つ」
「えっ、わたしの分?カット野菜でいいのに」
「まあ、そう言わず。・・・あっ、ちょっと待って、しまった、駅前のクリーニング忘れてた、急ぐから、あの、公園、イルカの、ぱっかぱっか乗るやつあるとこ、ねっ、ごめん」
「イヤだ」
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