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「何やってんの、さっきの四つ葉のクローバーの姉ちゃん」
一緒に四つ葉のクローバーを捜していた子供のグループの一番年長そうな少年が、年下の子供達に、ほら見ろよと、ぞんざいに二人を指さして言った。
「おい、狂ってるぞ、あいつ。キャベツひんむいて、周りに投げ散らかしてやがる」
「ほんと、馬鹿じゃない、狂ってやがる」
嘲笑の大きな笑い声が、公園の他の人たちの注目を二人に集めた。
「あっ、すぐ後ろ、走ってる人に当たった、ひどい」
二人のすぐ後ろに来ていた男は、そんな異常とも思えるラミの行動に驚き、公園の人からの注視にもひるみ、二人のすぐ横を通り過ぎていった。
少女の靴を蹴っていった。
二人はしばらく時間が止まったように動かなかった。
「おい、見てみろよ。今度はいきなり抱き合って泣きだしたぞ。きもっ、みんな帰ろうぜ、もう、帰ろうぜ。」
「・・・。うっ、うっ、うっ」
「・・・、大丈夫?」
ラミは少女の頭を撫でた。
「うん、よかった、なんにも起こんなくて」
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