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「ごめんね、ママを許して、ママもね、ママも、小さいときメダカと話せたんだって。そしたらひどいめにあったんだって、だから、私をとっても強く守りたいんだって。いっつもそういうの」 母親はしばらく離れた場所に居て、すぐに連れ戻しに来ようとはしなかった。 離れているのでその表情は読み取れないが、少女が話し終わるのを待っているようにも思えた。 ラミの手を握っていた腕が真っ直ぐになりはじめ、少女の体が母親の方に傾き、指が離れ始めた。 「わたし・・お姉ちゃんの・・・」 握る相手をなくしたやや丸められた手の先に母親と少女の歩く姿があった。 西日と白いワンピースのせいだろうか、小さくなる少女が日差しに透けているように思えた。 少女は去り際にに何をを伝えようとしたんだろう。 「いったい何があったの、いまここで」 ラミはふとその公園の広場の様子をスマホで写真に収めた。 その写真にはラミもその少女も写ってはいなかった。 それがラミには不思議でならなかった。 公園の人たちの奇異な視線に耐えながらキャベツをかたずけた。
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