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だから、時に彼の思考が分からず、あまり関わりたくない人物ではあった。主任という立場を担っているから、仕事は随分出来るんだろうなとは思うけれど。
営業所には、担当する地域がいくつかあって、その数だけ、社員は班ごとに分けられている。班の名前は、主任の苗字をとって、〇〇班と呼ばれており、そうすると相良の所属しているのは、神田川班ということになる。ちなみに僕の班は、久住班。久住主任は、いまだに僕のことを新卒扱いする、色んな意味で面倒見の良いおじさんだ。
「少し前にね、クール便の冷凍庫に、相良くんがいたのよ。夜、ドライバーのみんなが仕事を終えて帰った後、たまたまカスタマーにクール便の再配達の問い合わせがあって、担当の子が残荷を見にいったら、中に相良くんがガタガタ震えながらしゃがみ込んでたって。相良くんは荷物を片付けてたら、その間になぜか扉が閉まっちゃって、中から開けられなかったって言ってたみたい。でもあそこ、外から鍵をかけない限り、開けられないってことはないでしょ?」
「うん、多分」
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