421人が本棚に入れています
本棚に追加
「そこでだ、生徒会の奴らにも伝えたが、まずは風紀の誰かが転校生に会うことになった。誰か行きたいやつはいるか」と委員長が言う。
えー、そんな奴いるか?理事長が目をかけている転校生ってだけで面倒臭そうなのに自分から行きたい人いないんじゃない?とか思ってると委員長と目があった。しかも、委員長ニヤリと笑ったんだけど。
「三上、お前今日いちばん最後にここに来たよな。罰として転校生に会いに行け」と言ってくる。
マジで最悪、そんな面倒そうなことしたくないんだけど、と思い
「嫌だなぁ、先輩もっと適任な人がいると思うんですけど」というと
「いや、君が妥当じゃないかな」という声が聞こえてくる。うげっと思いながら横を見ると
3年の羽柴衣緒(はしば いお)先輩だった。この人も例に漏れず顔がいいんだよな。
「なんでですか、せんぱーい」と泣きつくと
「だって転校生は2年生らしいし、それに風紀の副委員長なら、そこまで転校生と接触しても騒がれないと思うんだよね」と言ってきた。
まあ、確かに生徒会の面々や風紀委員長である田崎先輩とかよりも風紀の副委員長である俺の方が騒ぎにはならなそう。
最初のコメントを投稿しよう!