風紀の副委員長

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風紀委員長はこれまた美形、会長と同じく良い家の出らしい麗しいという言葉がぴったりの美形。3年の田崎真琴(たざき まこと)先輩。 だけど中身は、お母さんみたいな人なんだよね。世話焼きっていうかなんというか。 「遅れてすみませーん」と言いながら席に着く。 ほら、俺こう見えても一応副委員長だからさ。 ちゃんとしといたほうがいいかなって思って。 真琴先輩が呆れた顔をしている。「まあ良い、これで揃ったな」と委員会の面々を見渡して言う。 「今回集まったのは転校生のことに関してだ、この時期の転校生というイレギュラーに加えて理事長が目をかけているらしい。もし問題が発生した場合生徒会と我々風紀委員の仕事が増えるから、用心しとくように」 俺が「委員長は転校生にもう会いました?」と聞くと 「いや、まだだ。まずは様子見といったところだ、生徒会としては先に転校生に会いたいそうだ」と言う。 でもそれってなんか面倒なことになりそう。と思っていたら顔に出てたのか委員長が 「そうだ、生徒会と転校生が接触すると問題が起きる可能性が高い」と言ってきた。 だって生徒会ってみんな結構な規模の親衛隊がいるんだよね。 言い方が悪いけどポッと出の転校生と生徒会役員が下手に接触すると生徒たちの反感を買いかねない。
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