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「そんなこと言っても、高くて乗れないよ」
わたしは跳び箱とかが大の苦手で、未だに三段だって跳べない自身がある。
「しょうがないな」
見かねたユナが、一度馬から降りて、わたしのお尻を押してくれた。やっとの思いで跨ったものの、今度はどこを握ればいいのかわからない。
「目の前に手綱があるでしょ。強く引っ張らないように握って」
言われた通りにしたはいいが、思ったより高くてちょっと怖い。
「この子達は頭がいいから、軽くお腹を蹴ってあげたら、前に進むから。止めるときは手綱を引いて、お腹を強めに挟む」
まさに、言うは易し行うは難しだ。どのくらいの強さで蹴ればいいのか全くわからない。そもそもお腹を蹴ったりして、怒られないのだろうか。
とはいえ、ユナがじっと見ているので、やらざるを得ない。心の中で謝りながら、わたしはお馬さんのお腹を軽く蹴った。
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