酒と命

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酒と命

 ただ、酒を飲む。飲んで酔うほど、また煽る。小さな場末のバーで口火を切り、そこで満足すれば良し、しなければ、次へと向かう。  そうしてまた飲み、また酔うほどに飲みたくなる。潔くなる。どうでも良くなる。何とでもなるように思えてくる。一緒に酔って欲しくなる。  酔って滅茶苦茶になった自分を、笑って包んでくれる者がいい。その者の為ならなんでもしよう。笑ってくれ。存分に嗤ってくれ。この哀しい姿を、一緒に泣いて、嗤ってくれないか。
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