第一章〜失〜

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小さいときから私は孤独だった。 今も小さい子の体は、愛を求める。 この世の全ては、きっとお世辞なのだ。 もう何もかも、どうでも良くて――― そんなとき、いつも一緒にいてくれたのはおばあちゃんだった。 「あんたもねぇ、大きくなったらよう分かるよ。別に、希望は捨てへんでええねん。性格も、見た目も、声も、ぜぇんぶ可愛らしい(かいらしい)ねんから、絶対愛してくれる人はいる。おばあちゃんが言うんやから、ほんまやで?」 私が幼稚園に入るまで、ずっと大阪に住んでいた私のおばあちゃん。 関西弁は、優しい感じがして何となくほっこりする。 そう、おばあちゃんに言ってみると、おばあちゃんはこう答える。 『関西弁は結構、生意気やぁ、言うて嫌う人が多いからなぁ…そう言ってもらえると、なんか嬉しいなぁ。』 私は全然、生意気じゃないと思う。この前一度だけ連れて行ってくれた、大阪。おばあちゃんの故郷。 皆がかっちりしてなくて、気さくな感じがしてとても楽しかった。おばあちゃんのお友達が、飴ちゃんをくれたりした。 すっごく、ほっこりする味だった。きっと、心がほっこり温まったからだね。
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