プロローグ

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この日、3つの貴族家が王命で王城に集められた。 「「陛下に忠誠を誓う我らになんと有難き名誉を下さりありがたくこの婚姻を頂戴いたします。」」 そう告げるのは胸に手を合わせ片膝をつく50から70代の身なりのいい男性3人と女性が3名両膝をつきこれまた胸に手を合わせる。 「そなた達の忠誠心に我も感動した。これで我が王女も安心して嫁げるであろう、感謝するぞ。」 「わたくしのためにあなた方の息女を嫁がせていただき感謝します、大国リタリスへの輿入れは我が小国にとっては政治的にも必須。ですが一人で王家へ輿入れするのはとても不安でしたの………、後ろ盾となってご息女方には私を支えて頂きますこと本当に感謝いたします。」 瞳からポロポロと雫を落とす少女はこの国の第3王女ローズレッド・ディア・イスタリア(15)その隣で良かった良かったと頭を撫でる男性はこの国の王である。 その二人を冷めた目で見る令嬢3人と微笑ましく眺める令嬢達の父親3人のなんとも言えぬ空間に従者含め他のその場に居た者たちはただただ早く謁見が終わるのを願うばかりだった。 この『ワシの娘いじめられちゃうかもだし一人じゃ寂しくなっちゃわないようにお前らの娘も嫁がせちゃえ』王命により3人の貴族令嬢はひと月後に王女とともに大国リタリスへと輿入れすることとなる....。
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