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「次は私ね、コーデリス子爵家アナスタシア・コーデリスよ。あちらに行けばアナスタシア・ストリングになるわ」 ハキハキと自己紹介をするアナスタシア様は子爵家のご令嬢なのね。お父様からはお名前は聞いたことがないわね。 「では最後は私ですね。ルーザー伯爵が娘エレノア・ルーザーです、あちらではエレノア・スティンデルになりますね。」 二人と同じように自己紹介をすると仲良くしましょうねと和気あいあいと話をした。 ********** コンコン アナスタシア「……はい」 ノックと共に扉の近くに座っていたアナスタシア様が扉の小窓を少し開ける 「準備が整いましたので出発いたします。」 アナスタシア「………わかりました。」 アナスタシア様は少し苦虫を潰すように返事をすると報告にやってきた騎士が敬礼をしさって行った。 「私達が馬車に乗ってからだいぶ時間がかかったようですね?」 アナスタシア「どうせ、あれからまたグズグズしていたんじゃないかしら?」 ベアトリス「そうでしょうね。私達の眼の前で覚えている限り3回は同じお話をされてましたから。途中から私悟りを開いて無の境地へ誘われました………。」 アナスタシア「フンッ!コッチは王女の巻き沿いを食らって本当だったらしなくていい結婚をさせられるっていうのに!あー腹が立つ!」 アナスタシア様の言葉にベアトリス様と一緒に首を縦に振って激しく同意をしていたらどちらとともなくクスクスと3人で笑いあった。 「ふふふっ、でも、良かったです!一緒に嫁ぐのがお二人で!」 アナスタシア「それは同意するわ、あの王女様みたいな人達だったら今頃私、苦痛で廃人になってたかも!!」 アナスタシア様は子爵令嬢だけれど思ったことをズバズバ言うさっぱりしたタイプみたい。でもなんでかその態度が許せてしまう。お腹で思ってるだけの私がそれを出してるみたいな感じだからかしら? ベアトリス「アナスタシア様ったら!廃人は言いすぎよ、ふふふっ」 ベアトリス様はふくよかな体型と優しいお顔立ちの方で侯爵令嬢なのに冗談を言ったりする気さくな方だ。 アナスタシア「えぇ〜?だって本当にそうなる自信があるのよ?」 ベアトリス「ふふ、アナスタシア様はいつもそうなんですか?もう、私笑いすぎて涙が留まらないですわ」 「クスクス、私達あちらに行っても仲良くしましょうね?お二人からしたら私なんて子供で話が合わないかも知れませんが同じ境遇の同士みたいな者なのですから仲間外れにしないでくださいね?」 アナスタシア「えぇ、私達は今から親友よ!子供だからって女に変わりないし。望まないとは言え、夫を持つもの同士なんだから仲間外れになんてしないわ!」 ベアトリス「アナスタシア様の言う通りね。私達はきっと良き親友になれるわ。お互いに助けあって行きましょう?」 アナスタシア「そうよ、もう親友なのだから私のことはシアと呼んで?アナスタシア様なんて堅苦しいじゃない?」 ベアトリス「では、私のことはベティと呼んでくださいね」 「お二人共ありがとうございます、初めて親友ができましたわ。私のことはエリーとお呼びください。」 アナスタシア「よろしくね!エリー、ベティ」
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