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しかし、朝から嫌なもん見ちゃったな。
あんな風に急に飛び込んじゃうもんなんだ。
何かぶつぶつ言ってたけど病んでたのか。
確か...許して…とか何とか。
そう言えば、最期に『わかりました』って言ってたな。
なんだったんだろう、あれは。
「月曜の朝から災難だったなぁ、おい」
昼休み、同僚の山村に背中を叩かれる。
「マジで。隣にいる奴が飛び込むなんて思ってもなかったよ、事情聴取?みたいなのまでされたし」
朝から何人にも聞かれて正直うんざりしていた。
「まぁまぁ、そういうこともたまにはあるだろ」
「たまにも無くていいよ...」
俺がそう言うと山村は確かにな、と笑った。
...るさない。
不意に聴こえた声に思わず山村を見る。
「山村、何か言ったか?」
「いや?何も言ってないけど」
山村が怪訝な顔で俺を見る。
おかしいな。
今朝もあったよな、こんなこと。
あんなもん見たから参ってるのかもしれないな。
今日は残業せずに早く帰ろう。
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