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ほぼ丸裸の彼女が、スクワットしていた。
久しぶりに見る、彼女の驚いた顔や恥じらいの表情。
慌てた調子で「見ないで」と身繕う後ろ姿は、付き合い始めの頃を思い出す。両手で隠された乳房は、記憶に残っている通りだった。
先端が尖っている様にも見えた。
ただの生理現象かもしれないが、己が未だ異性として見られてるようで嬉しい。
平常心を装いながら目的物を探していると、少し不機嫌な声で体調を聞かれた。
気分が落ちる。
優しかった彼女がこうなったのは、偏に俺のせいだと思い込んできた。
しかし近頃、沸々と疑念が湧く。
「飲んできたの?」
口調が険しくなる。
「…アイツと?」
彼女は否定したが、俺の頭の中には楽しそうに杯を交わす二人がいた。仕事だけの関係?
ハッ!嘘だろ!?
俺は鏡の前で奥歯を食いしばった。
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