ドライマティーニ・ドライ(シリアス版)

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「ゆるさない。あなたがこれ以上私に指一本触れないのを、私はゆるさない」  男はクスッと笑った。  突き出した佐和子の右手を男は両手で包み込むと、静かにルームキーをその指から抜き取った。  そしてそのまま立ち上がると、あらためて佐和子の手を取りエスコートのお伺いを立てた。  ドライマティーニのグラスが乾かない夜は、何かが起きる。   ーおわりー
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