怒り

ベテランの警察が撃ったのだ。
しかしその弾は当たることなく窓ガラスに直撃した。
相手の脳はとうに沸点を超えている。大噴火前といったところだろう。
パン！
もう一度銃声が響き渡った。犯人が撃ったのだ。
女性のこめかみに当てていた銃から放たれた弾は即死だろう。
女性は倒れ、警察の視界から消えた。
「嘘……だろ？なぁ？」
どこから来たのか警察に混じってあの男性がいた。
「よくも香奈子を……！許さない！」
「やめなさい！もう遅いんだ！」
ベテランの警察が男性を引き止める。
だがこんな時の馬鹿力は強大で警察を振り切って男性は犯人の元へと走っていった。
その時男は小声で確かにこう言っていた。
「そのままだとお前らも許さねぇよ」