Track1 最悪が連なる日

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 ログアウトをすればいいものの、再度ログインするために必要なパスワードを忘れてしまったので、そのまま放置していた。  今日も新しいダイレクトメッセージが届いているようだが、一切見ることなく、もう一つのアカウントに切り替える。  アカウント名、『キョウ』。  フォロー数四、フォロワー数四。フォロワーだけが内容を見ることができる非公開アカウントだ。  このアカウントが、恭弥にとって唯一、全てを吐き出せる場所だった。 『だいじょばない。頭痛い。体だるい。しんどい』 『もうやだ。このまま消えてしまいたい』  今日一日で貯めた言葉を、ここに吐き出す。こうすることで何とか自我を保つことができる。  気持ちを吐き出し、大きく息を吐いた。  そしてフォローしている人達の呟きを覗く。どうやら今日は、みんなShabetterを使っていないようだ。新しい呟きは何もなかった。仕方なく、トレンドを見ていたら、画面上部にリプライが来たとの通知が現れる。 『お疲れ様。大変だったね。ゆっくり休んでね』  先ほどの吐き出した呟きに、反応があったのだ。  フォローしあっている『木の葉』というアカウントから。  恭弥が弱音を吐くと、いつも言葉をかけてくれる画面の中にいる唯一の友達であった。
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