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二人組も何かを言うことなく、下の階へと向かったので、これ以上恭弥が何かをすることもない。
教室には、あちこちで仲のいいグループで集まっては盛り上がる人たち。
そのグループに目もくれず、まっすぐに席へ向かう。
新しい教室、新しい仲間たちと学び始めたその日に席替えを行っていたが、恭弥は運よく良い位置を得ていた。
窓際の後ろから二番目。そこが恭弥の教室内で唯一滞在することが許された場所だと思っている。
席に着けば、窓からはぞろぞろと楽しそうに登校してくる生徒が見える。
それを見ていても、楽しくはない。人に興味がないのだ。
それに、上から人を見ていると余計に自分がいかに小さな存在なのか思い知らされているようで、気分を害するだけだ。
帰りたい。
そんな思いを募らせながら、全てを拒絶するかのように机に伏せるのだった。
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