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待ち合わせは、夏の思い出
その人は綺麗な人だった。
そして、僕に嘘をつく人だった。
だからあの頃の僕は追いかけられなかった。
追えば追うほど消えてしまいそうで。
それでも忘れられない僕の負けを、
認めたくなくて…
※
高校に入って、
僕は念願だったショップでバイトを始めた。
面接を受ける店を選ぶ時は、メンズもレディースも両方扱っているところを探した。
本当はそのくくりを超越したところがあれば良かったんだけど、さすがに高校生が働けるような場所は見当たらなかった。
バイトにも慣れて半年程たった冬、
僕たちは出逢った。
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