『チューし隊』

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『チューし隊』

「フフゥン、『エッチし(たい)』だったかな」   相変わらずカンさんは下ネタを言った。  「いいえ、『チューし隊』ですよ。チュー」  すぐさまアンジェラが訂正した。 「なるほど、さすがお嬢ちゃんだ。もう謎が残ってないだろう」  カンさんもお手上げ状態だ。 「いいえ、それでもまだ謎が残っているんですよ。鬼飼兄の使った拳銃(トカレフ)の入手経路です」 「フフゥン、トカレフか。だがオレからその謎をバラすわけにはいかないんだ。悪いけどなァ」 「でしょうねェ。あなたが教えてくれるはずはないと思ってました」  アンジェラも想定内の応えだ。 「フフッ」カンさんは意味深に微笑んだ。 「では、いつかまたお会いしましょう」 「ああァ、そうだな。お嬢ちゃんがメジャーデビューした際にでも握手会に参上するよ」 「フフ、待ってますわ。その際は。ではカンさんもお元気で」  アンジェラも手を差し伸べた。 「ああァ、お互いになァ」  お互いに笑顔で握手をして別れた。
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