冷蔵庫

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 俺はよく夜中に目を覚ます。  夏の暑い夜など、電気代をケチるために寝る前にエアコンを消したりするから、夜中に暑さで必ず目が覚めてしまうのだ。  目が覚めるのは暑さだけではない。  ウィーンと唸っている機械の音、そう、冷蔵庫の音だ。  今夜もその音で目が覚めた。  またあいつだな、そう思った俺はベッドから出ると冷蔵庫へ向かった。  ゆっくりと冷蔵庫のドアを開けてみる。    いた。  青白い顔をした小さな子供が座ってこっちを見ている。いつも夏になると決まってここにやって来る。 「頼むから静かにしてくれよ」  俺は優しく声をかけてやった。  子供は何か言いたそうな顔をしていたが、俺は無視してドアを閉めた。  また冷蔵庫の機械の音が聞こえた。    ウィーン…ウィーン…  俺にはその音は、あの子供が自分の骨を切り刻んでいる音に聞こえた。
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