花火大会

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「ん? 何何? 今ごろ?」 「だって〜突然過ぎて、まだ頭が追いついてないよ」 「そっか」また、手を握って 「もう離さないからな」 「くう〜〜! あ〜もうダメ!」 「ハハ、何さっきから」 「あ〜こういうの慣れてないから」と、恥ずかし過ぎて理玖の肩に顔を隠す。 「あ〜それの方がヤバイけど……」 「ん?」 「もう、ホントお前鈍感過ぎて、ヤバッ」 すっとんきょうな顔をしていたのだろう また、唇を奪われた。 そして、ボーっとしてたら、オデコにもチュッと、 25歳にもなって、初めてかも〜こんなキュンキュンは…… いや、そもそもが久しぶりで、キスなんて、いつぶりだ? はあ〜ましてやこんなハイスペな彼氏! 良いのか? 私、こんなに幸せで〜 「美香! 大丈夫?」 「うん」 そう言えば、さっきからずっと『美香!』って呼び捨てが心地良い。 1人ニヤニヤしちゃう。 「ハハ、今度はニヤニヤしてる」 「ふふ」 「何?」 「美香って……」 「あ、そうだな。俺の中で美香は、ずっと美香だったから、花村さんなんて気持ち悪いよ」 「そうだけど……顔から火が出そう」 「それでずっとニヤニヤしてるんだ」 「もう! 見ないでよ!」と、横を向く。 「あ〜ごめん、もう揶揄わないから、ちゃんと顔見せてよ」
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