花火大会

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「お前、まさか橋上のこと……」 「は? それこそ絶対無いよ!」 「そっか」ニヤッと笑っている。 ジーっと見る。 もう一度見つめられて、 「なら、俺と結婚前提として、お付き合いしてください!」 「う〜ん、良いのかなぁ〜私なんかで」 「なんでだよ!」 「片瀬のファン多いから刺されそう」 「ふふ、んなことね〜よ。刺されそうになったら俺が守る!」 「私、全然可愛くもないし、スタイルも良くないし……」 「いや、可愛いよ! それに大丈夫! 俺は巨乳好きじゃないから」 「ちょっと! それって私が貧乳みたいじゃないのよ」 「え? 違うの?」 「酷っ! 知らないくせに……」 「知らないよ! 見たことないもん」 「ふふ、そりゃあそうよ! 酔ってるの?」 笑ってる片瀬。 「俺は、この5年間ずっとお前を見てきた。最初は、同期の女友達って感じだったけど、良く気が利いて、1人1人に寄り添ってる姿を見て、ずっと癒されてたし、いつも給料日には最後まで俺たち営業の帰りを待ってくれてて、どんどん好きになっていった。 去年、お父さんが亡くなられた時は、凄く落ち込んでて、思わず抱きしめてしまったのは、同期としてじゃなく告ろうとしてた時だったから、自然に身体が動いてしまってたんだ」 「そうだったんだ……」 あの時は、本当に悲しくて、ぎゅーっとされた時、 凄く安心出来た。一瞬ドキッとしたけど、『まさかね!』って自分の気持ちを閉じ込めてしまってた。 「だから、俺は本気だ! もう一度言う、俺と結婚前提としてお付き合いしてください!」
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