花火大会

7/10
107人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
 真っ直ぐに優しい目で見つめて、偽りなどない。 凄く嬉しかった。 「ありがとう〜〜私で良ければよろしくお願いします」 「シャー!」とガッツポーズしている。 と、同時にドッカーンとまた花火が上がった。 「あ!」 2人で見上げる。 「綺麗だな〜」 「うん、ホントに綺麗〜」 また、視線を感じる。 目の前には、たった今、告白されたが居る。 ニコッと笑ったら…… そーっと近づいて来て、唇が重なった。 恥ずかしくて、 「花火、見えないよ」と、すぐに離れた。 「ふふ、花火に負けた!」 「だって今日の花火は、今日だけだから、ちょっと待ってね」 「待って? じゃあ後で良いんだな」 「あ、いや……」 「ふふ」 手を繋いで2人で花火を眺めた。 そして、花火は終盤へ 連続してドカドカと上がる。 「すご〜い! 凄いね片瀬」パチパチ 思わず拍手した。 一緒になって拍手する片瀬 「なあ!」 「ん?」 「って言うのは、どうにかならないか?」 「あ、そうだよね。ごめん。何とお呼びすれば?」 「名前で良いよ」 「り、く?」 「うん」 「りく、りく? ふふ恥ずかしい〜」 「何でだよ?」 「だって、ずっと片瀬って呼んでたから……」 「でも、結婚したら、美香も片瀬になっちゃうぞ」 カア〜ッと顔が紅くなって、両手で顔を覆ってしまった。 花村美香から 片瀬美香に名前が変わる!
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!