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 まだウタが神として生まれて間なしの頃。姿も人間の子どもでいう七.八歳くらいで、まだ力も安定しておらず、尻尾も耳も隠すことができなかった。まだヤトとミトに出会う前。  暑い日が続くとある日、境内にその頃のウタと見た目には同じ年頃の人間の子どもが訪れた。  その子どもは見たことのない子どもで、一体どこの子どもだろうかと気になった。  この神社は古く小さく、少し薄暗いこともあって、子どもはあまり寄り付かない。  それなのに、この子どもは躊躇なく中へと踏み込んできた。  ウタは嬉しくて木影からコソコソと覗き見ていた。その子どもはしばらくすると時間を気にした様子で帰っていった。
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