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「ぼく、なんだか夢みたいだ」
「ん?」
「ずっと、ずっと、葵くんとまたこんなふうにおしゃべりしたり、一緒にいたいって思ってたから」
だから今が、とても幸せ。そう思ってニコニコしていると、葵がウタの身体を引き寄せる。
「覚えてなくて、感じ悪い態度で・・・・・・ごめん」
「ううん」
「親のことは、どうでもいいって思てたんだけど・・・・・・ばあちゃんのことが、ずっと引っかかってて。でも、親のことも、どこかで気にしてたのかもな」
「葵くんを大事にしない人のことなんて、考えなくても良いよ。でも、人は親を関係ないって割り切るのって難しいのかな。親子関係のこと、ぼくはわからないから・・・・・・」
理解しようと思うけれど、やはり完璧に理解することは難しいだろう。
ウタの神社に、参拝する親の立場の人も、子どものことを心から心配し愛している人もいる。でも、そうじゃない人もいるのだ。
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