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「美味しかったぁー」 「それはよかった」  葵が作ってくれた料理はどれも美味しかった。食事を取らなくとも問題はないウタたち神ではあるが、体の作りや感覚的なものはそう変わりはない。匂いを感じ、味を感じ、触れる感覚もある。 「ウタはどれくらい神社から離れられんの」 「人型をずっと保つってなると難しいかもしれないけど、最近葵くんのおかげで力も安定しているし、大丈夫だと思う」 「参拝者きても?」 「離れていてもお願いは聞こえるんだ。神社も、ヤトやミトに頼めば一日くらいは大丈夫」  それもこれも、最近増えた参拝者のおかげだ。 「じゃあ、俺とデートしよう」 「デート?」 「一緒にでかけるってこと」  葵とでかける。それはどこであってもとても楽しそうだ。
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