epilogue

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「出づらい雰囲気だったね」 「そうだな」  そんな二人の様子をこっそりと見ていた二人の男。一人は狐耳、一人は見た目的には普通の人。  しかし二人に実態はなく、神と呼ばれる存在だった。 「ぼくらに会うと幸せになれるなんて、そんな噂が立ってたなんて」 「通りでここのところキョロキョロしながら参拝する人が多いわけだな」 「そうだね」  狐耳の男ーーウタはくすくすとおもしろそうに笑う。そんなウタを見て、もう一人の男、葵は肩をすくませた。  まさか自分がこうして神の立場でここにいるとは数十年前の自分は思いもよらなかっただろう。
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