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「ウタさま、無茶です。願い以外のことに力を使うのは、消耗が激しいと分かっているはずでしょう」 「うん・・・・・・。でも、ぼくのお社で怪我しちゃったから。あそこも、直さないとね」  その気持ちは半分本当だった。半分は、怪我した葵を助けたいという自分の思いからだったのだが。 「あ・・・・・・、いけない・・・・・・」  力が保てないーー。そう思った時にはもう遅く、ウタの姿は元に戻ってしまった。 「お前、なにその耳・・・・・・」 「・・・・・・え」  姿が消えた言い訳を、どうしようかとウタが考えていると、ウタの姿をまじまじとみて驚いたように声を上げた。 「ぼくの姿が、見えるの?」 「は?」 「そういえば、あたしの姿も見えてます」  一体どうして。ウタの力で傷を治したことで、何か影響が出たのだろうか。
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