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「うわぁぁんっ」
葵が立ち去ろうと歩き出したところで子どもの泣き声に足を止めた。
「どうしたの?」
ウタはすぐに人型をとりその子どもに駆け寄った。子どもは小学生くらいの年頃の男の子で泣きじゃくりながら拝殿の方へ歩いてくる。
ウタに声をかけられたことで足を止めしゃくり上げながら泣きじゃくる。
「何か辛いことでもあったの? ゆっくりでいいから、なにかあったのか話してくれる?」
ウタは優しく声をかけるが、その子どもは泣きじゃくっていて話ができない。
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