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「じゃあ、拳でやりあうって言うのは、冗談として。翔くんの気持ちをちゃんと話してみるのもいいかもしれないよ。もし、それでわかってもらえなかったらここにおいで。ぼくはいつでもここにいるからね」 「・・・・・・友だち?」 「うん。友だちだよ」  力強くそう答えると、翔は少しホッとした顔になり立ち上がる。改めて顔を拭いウタに向き直る。 「ありがとう! 俺、ちゃんと話ししてみる!」  そう言って駆け出していった。来た時とは違う颯爽とした姿にホッとしながら見送った。 「そんな簡単に行くかよ。余計傷ついて泣いて戻ってくることになるんじゃねぇの」 「そうなったら、抱きしめて慰めてあげなきゃね」 「神様とやらの力でなんとかなんねぇの」  んー、と唸りながらウタは立ち上がると葵の隣に並ぶ。
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