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「ぼく、反省しなきゃ・・・・・・」
翔が元気一杯に手を振って帰るのを見送った後、シュンと肩を落としたウタがそう呟く。
「なにが」
「翔くんにあんな怪我させるようなアドバイス・・・・・・」
「でも、結果的に、ちゃんとお互いの気持ちを言い合えてうまくいったんだからいいだろ。翔だって満足そうだったじゃねぇか」
「でも・・・・・・」
「あれくらいの怪我、男なんだから平気だろ」
あっけらかんと葵がいう。そういうものなのだろうか。
「お前があいつに友だちとぶつかる勇気を出させたんだ。自信持てよ、神様」
「葵くん・・・・・・」
葵の言葉にウタはたまらなくなって葵の体に抱きついた。
「おいっ」
「葵くん、好き!」
「はあ?」
やっぱり、葵は優しい。落ち込んでるウタをこうして励ましてくれるんだから。
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