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「人間の力になることが、神であるぼくのお役目だよ。力になることができないのなら、ぼくがいる意味ないから」
「そんなことない! ウタさまに意味がないなんて絶対にない!」
宥めようと声をかけたのに、逆に怒らせてしまった。
心配性のヤトはウタのすることにハラハラしてしまうようだった。
「大丈夫だよ。ぼくは消えないし、ヤトを一人にはしないよ」
「・・・・・・はい。ごめんなさい。お役目の邪魔をするべきじゃないのに」
「ううん。ぼくを心配してくれてるのわかってるから」
ウタを慕い、ウタのために働いてくれるヤト、そしてミト。二人を残して消えるわけにはいかない。二人に力を分け与え、神使として召し上げた責任があるのだから。
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