11/15
前へ
/161ページ
次へ
「よく来たね」 「こんにちは!」  人型になって、早速葵の暮らす祖父の家を訪ねると、おじいさんは暖かく迎えてくれた。  葵の家は、神社から十五分ほど歩いたところにあった。平家建ての日本家屋だった。 「葵がお友だちを連れてきてくれるのなんて初めてで嬉しいね」 「じいちゃんが連れてこいってうるさかったんだろ。てか、別に友だちとかじゃ・・・・・・」 「ほら、葵。夕食の準備、手伝っておくれ」  葵はおじいさんに言われ、困ったように息を吐いて台所へ消えた。葵もおじいさんには弱いみたいだ。
/161ページ

最初のコメントを投稿しよう!

271人が本棚に入れています
本棚に追加