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「葵に、ウタさんみたいなお友だちができて、嬉しいねぇ」 「なんだよそれ」 「いい子じゃないか」  おじいさんはそういうとニコニコと二人を見る。  本当に、嬉しそうでその顔を見るのがウタは嬉しかった。 「ぼく、葵くんのこと大好きです。ずっと、一緒にいたいです」 「嬉しいこと言ってくれるじゃないか。そんな風に言ってくれる子を大切にしないといけないよ」 「はいはい」  遇らうように葵はいう。  終始おじいさんは楽しそうに笑っていて、ウタもとても楽しくて仕方なかった。こうして神社を離れて和気藹々と楽しむことなんて初めてだった。  だから、嬉しくて楽しくて仕方ない。
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