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「好きという気持ちに種類があるんですか?」
考えてもわからなかったウタは、神社を訪れた翔に尋ねた。しかし、翔もわからないからと、自身の姉を神社に連れてきてくれたのだった。
「あるよー。私は翔が好きだけど、それは家族として好きってことで。友だちの華のことも友だちとして大好き」
翔の姉、一香は楽しそうに話す。ウタはうんうんと頷きながら聞いていた。一香は、今中学二年生らしく、翔とは少し歳が離れている。
「でも、露木先輩のことは、男の人として、好き」
一香は頬を赤らめながらそう言った。
「男の人として・・・・・・?」
「胸がドキドキしたり、離れていても会いたいって思ったり、頭から離れなくなったり・・・・・・そういう、好き、かな」
「胸がドキドキ・・・・・・」
「そういう好き同士の人が恋人になって、それから結婚して、家族になるんだよ。わかる?」
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