8/16
前へ
/161ページ
次へ
「・・・・・・誰だ?」  電子音が鳴り、スマホを取り出した葵がその画面を見て怪訝そうに眉を寄せた。 「もしもし」  怪訝そうにしながらも、葵はその着信に応じる。その表情がみるみるうちに青ざめていった。 「ーーえ。はい。・・・・・・わかりました。すぐいきます」 「葵くん・・・・・・?」 「じいちゃんが・・・・・・」  青ざめた葵は、ウタの問いかけに震える声でそう言う。 「お祖父様がどうしたの・・・・・・?」 「倒れて、病院に運ばれたって・・・・・・」 「え・・・・・・」  葵の言葉にウタは息を呑む。
/161ページ

最初のコメントを投稿しよう!

271人が本棚に入れています
本棚に追加