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 世の中は連休に入っている人ばかりで、店内は賑わっていた。絵本コーナーにいる家族連れ。年配の夫婦や、若いカップル。参考書コーナーに真剣な顔つきで立つ学生らしき子達。友達同士で漫画コーナーにやって来た小学生もいた。  僕も、あっち側だった。父さんや母さんに絵本や児童書コーナーに連れてきて貰った。静流ちゃんと本を買いに来た。茜の漫画を買うのに付き合った。受験前、参考書を選びに来た。兄さんと文房具を買いに来た事もあった。  遅めの休憩をとって戻るともう三時を過ぎていた。入れ替わりで遅出のスタッフが休憩に入っていく。  店内は休憩前と変わらない。様々な客が入れ替わっていく。レジに立ってその様子を眺めながら思う。僕は、いつ間違えたのだろうと。  ここに戻って来たのは間違いだったのだろうか。もっと色々な企業を受けて、どこでも良いから遠い所で就職すれば良かったのだろうか。違う大学に行っていれば、違う高校に行っていれば、何か変わっただろうか。静流ちゃんとの秘密をもっと早く誰かに打ち明けていれば、家族がめちゃくちゃになってでも静流ちゃんを守っていれば、そもそも静流ちゃんと仲良くならなければ良かったのだろうか。出て行った母さんを探して無理矢理にでもついていけば、事前に母さんの異変に気付けていれば、あんな孤独を味わう事も無かったのかもしれない。僕がもっと人と上手く関われていれば、兄さんのようになれていれば、父さんと母さんの関係は変わっただろうか。分からない。でも考えれば考える程、最初の間違いは父さんと母さんが結婚して僕が産まれた事なんじゃないかと思う。父さんと早紀さんと兄さんの三人で幸せに暮らして居れば、何も間違いは起こらなかった。母さんが父さんと結婚する事無く、初めから平田さんと一緒に居れば皆幸せに生きられた。茜は兄さんと笑って過ごせたかもしれない。静流ちゃんと出会ってもあんな事は起こらなかったはずだ。僕だけが、いらない。僕の存在が間違いだった。そう思わずにはいられなかった。 「雪降ってきたみたいですよ。」 レジにやって来た宮野さんが自動ドアの向こうを指差して言う。 「本当だ。」 薄暗い空から雪が舞っていた。 「そういえば風邪治りました?···て、聞くまでも無いか。今日も酷い顔色ですね。」 宮野さんは苦笑する。 「青井さんって、あんまり人の顔見て喋らないですよね。」 嫌味では無く、普段通りの話し方でそう言われた。 「体でも心でもどこかしんどくて笑えない時は、笑ってる人の顔を見ながら一緒に笑うと良いらしいですよ。」 「どういう事?」 「目の前にいる人は自分の鏡なんです。相手が笑っていれば自分も笑える。自分が笑っていればいつか相手も笑ってくれる。笑うと免疫アップするらしいし、なんか楽しいし良い事づくしですよね。」 宮野さんのレジに漫画を持った小学生くらいの男の子二人がやって来た。自然と会話は中断されて、僕は隣のレジの様子を横目で見ていた。  再びレジに客が居なくなった。 「私、中学の頃虐められて不登校で。もう消えちゃいたいなーとか思ってて。親もヤバいと思ったみたいで、S市のお婆ちゃんちに居候していた時期があったんです。で、さっきのは隣に住んでたおばさんが言ってたんですよ。」 手元を見ながら、世間話をするように淡々と話す。宮野さんの顔は穏やかで、笑っているようにも見えた。 「そのおばさんがとにかくいつもニコニコ笑ってて。私が悪態ついても嫌な顔一つしないんです。で、気付いたら私も笑えるようになってた。たぶん、青井さんの周りにも笑っている人いっぱいいます。だから顔見て喋ったら、誰かの笑顔がうつって青井さんも笑えるかも。笑えるようになったら、体も元気になるんじゃないかなって。···的外れな事言ってたらごめんなさい。でもなんだか青井さん、あの頃の私と同じような顔してるなって思って。」 ――もう消えちゃいたいなーとか思ってて。 死にたいわけじゃない。消えたいんだ。始めから、居なければ良かった。そう思えて仕方なかった。 「私は、青井さんが笑っている顔見てみたいです。」 そう言った宮野さんの顔は、とても穏やかな笑顔だった。なんて言葉を返そうか悩んでいる間に僕のレジにも宮野さんのレジにも客がやって来た。結局何も言えないまま仕事を終えて、帰りも宮野さんと話す事は無かった。  真っ暗な空から無数の雪が舞っていた。道は薄っすら白くなり、街灯に照らされた所はいつもより明るく見えた。 ――翔。 僕の頭にぼんやりと浮かんだ声は、母さんのようにも静流ちゃんのようにも聞こえた。たぶんどちらの声ももうはっきりとは思い出せない。  この道を、家とは反対方向にずっと進んで行くと中央病院がある。静流ちゃんが運ばれた病院だ。あの日の雪も、こんな感じだった。風も無い穏やかな雪の夜。 ――静流ちゃんが川に落ちて、病院に運ばれたらしい。 誰から掛かってきたのかは覚えていないけれど、電話を取ったのは父さんだった。炬燵でテレビを見ていた僕と兄さんは、何があったのかすぐには理解出来なかったと思う。 ――なんで。 たぶん兄さんはそう言った。立ち上がった兄さんが上着も着ずに裸足のまま玄関へ消えていく。僕も慌てて立ち上がって兄さんを追いかけようとした。 ――翔。たぶん、もう··· 引き止められた言葉の先は想像出来たけれど、父さんも僕も口にはしなかった。あの時、父さんはどんな顔をしていた? 積もった雪。 暗いのに白く光る道。 舞い続ける雪。 ずっと先に兄さんの後ろ姿が見える。 上がる心拍数。 真っ白な息。 消えていく兄さんの背中。 ――翔、お願い。誰にも言わないで。 言わなかったんじゃない。言えなかったんだ。 雪に足を取られて何度も転びそうになった。 ――翔、ごめんね。 静流ちゃん。静流ちゃん。静流ちゃん。 薄暗く暖かな病院の廊下の奥に、随分前に見失った兄さんの背中を見つけた。突然最愛の恋人を失った背中。近づけなかった。声を掛ける事も出来なかった。 ――翔が読んだ中で、一番面白い本を教えて。 さっきの宮野さんの話が本当なら、僕が笑えたのは静流ちゃんが笑っていたからだ。兄さんが笑えたのも静流ちゃんが笑っていたから。 ――翔、おかえり。 母さんが笑っていたから、僕も兄さんも笑っていられた。  どうしたら兄さんはまた笑える?どうしたら僕は笑って過ごせるのだろう。ねぇ、でも笑って良いのかな。母さんに置き去りにされた僕が。静流ちゃんを見捨てた僕が。父さんを嫌いになれない僕が。    目の前には柔く光る病院が建っていた。あの日以来初めてだった。あの時は外観を眺める余裕も無くて、今立っているこの場所も一瞬にして走り抜けた気がする。  受付で部屋番号を聞いてエレベーターに乗った。面会時間は八時まで。七時を過ぎたばかりの病院内は、人が疎らで静かだった。  ノックをすると少し遠くから返事が聞こえた。たぶん‘どうぞ’と言ったのだろうけれどはっきりと聞こえたわけじゃない。 「こんばんは。」 恐る恐る扉を開けて中に入ると、ベッドに横たわる熊田さんの姿があった。 「翔か。」 目が合うと熊田さんは体を起こした。作業着姿じゃない熊田さんを見るのは初めてかもしれない。頻繁に顔を合わせてはいるけれど、今目の前にいる人が本当に熊田さんなのかやや自信が無い。 「あの、大丈夫ですか?」 「お前には言われたくないな。」 そう言って笑う。 「ひでえ顔色だぞ。一緒に入院するか?」 話し方や笑い方は熊田さんだった。でも話し声も笑い声もとても小さい。 「僕は大丈夫です。」 「まぁお前のは、ここにいても治らんか。熱、もう長いのか?」 兄さんか茜が話したのだろうか。 「いえ。仕事も行けてるし、すぐ治ります。」 「絵美ちゃんが、ずっと心配していた。翔は、悩みがあるとよく熱を出すんだって。」 「···母さんが?」 「あぁ。昔からお前風邪でも無いのによく熱出してたんだろ。」 母さんは気付いていたのか。ただの風邪だと思われていると思っていた。 「母さんと、親しかったんですか?」 「事務員と工場長。友達の嫁。それだけだ。親しかったのは俺じゃなくて、うちの嫁と絵美ちゃんだったな。」 どこか懐かしそうにそう言った熊田さんは、一度俯いてから顔を上げて真っ直ぐこっちを見た。 「死ぬまでに、もし翔と二人で話が出来るなら言おうと思っていた事がある。」 「死ぬまでに、って。」 「たぶん、もう長くない。」 「兄さんは知ってるんですか?」 「あぁ。···それでも治して働けって言われたけどな。」 ほんの少し嬉しそうに笑う。 「出て行ってからも、絵美ちゃんはずっとお前の事を心配していたよ。」 「···母さんと会ったんですか?」 熊田さんは頷く。誰も母さんの行方を知らないと思っていた。まして熊田さんは母さんと平田さんが居なくなった時、二人がお金を盗んだ事に怒っていた。母さんと会ったのなら、あの時のお金は会社に戻って来たのだろうか。 「十三年前、絵美ちゃんと平田が居なくなった時に無くなった金があったのを覚えているか?あれの犯人は俺だ。」 「え、だってあの時熊田さんが、母さんと平田さんが盗んだんじゃないかって言ってたじゃないですか。」 「そうだな。」 そう答えた熊田さんは、さっきまでとは全然違う険しい表情をしていた。 「正確に言えば、計画を立てたのは俺と絵美ちゃんだ。でも金を使ったのは俺一人。絵美ちゃんは一円足りとも持って行っていないし、平田は何も知らない。」 「どういう···」 「俺は事前に絵美ちゃんから、出て行く事を聞いていた。それに至った理由もな。ちょうどその頃、俺はまとまった額の金が必要だった。で、出て行く時に絵美ちゃんが持って行った事にすれば、俺が会社の金を使えるんじゃないかって。」 母さんが出て行こうとしていた事も、その理由も事前に知っていた事に驚いた。何も知らなかったのは本当に僕だけだったんだ。 「何のためだったんですか?」 「嫁の病気を治すため。従来の治療はだいたい試してそれでもダメでな。保険のきかない新しい治療を受けていたが、金が足りなくなった。絵美ちゃんはうちの嫁と親しかったから事情は知っていた。」 「でももし父さんが二人を探し出してしまったら、そのお金の事も全部バレてしまうんじゃ···」 「絵美ちゃんには自信があったんだよ。事情をバラされて困るのは修ちゃんの方だから、きっと連れ戻しには来ないって。実際、修ちゃんは二人の実家に所在の確認をしただけでその後は探そうとしなかった。」 父さんは探さなかったのか。早紀さんの身代わりにしていた事が公になれば確かに外聞は悪いだろう。でも、それが探さない理由だったのだろうか。なんとなく腑に落ちない。しばらく黙って考えていたら、一つの筋でストンと落ちる物があった。 「···父さんは‘早紀’に執着していただけで、母さん自身にこだわっていたわけじゃない。探そうとしなかったのはたぶん···」 母さんの代わりになる新しい‘早紀(静流ちゃん)’を見つけたから? 「翔。」 熊田さんが悲しそうな顔で真っ直ぐ僕を見ていた。 「絵美ちゃんが出て行った理由、知ってたのか?」 僕は頷く。 「つい最近です。平田さんが教えてくれました。」 「···そうか。それを聞いて、お前は何を考えた?」 質問の意図が分からない。熊田さんに分かるはずがない。僕が母さんと静流ちゃんを結びつけたことなんて分かるはずがないんだ。 「こんな聞き方まどろっこしいな。」 一度落とした視線をまた真っ直ぐ向けられた。 「お前は、中野静流が死んだ理由を知ってるよな?」 突然出て来た静流ちゃんの名前に心臓が跳ねた。このタイミングで熊田さんの口から静流ちゃんが出て来るのはどうして?僕は今静流ちゃんの名前を口にしていないのに。僕の動揺は、熊田さんに肯定として受け取られたようだった。 「中学に入ってからか。お前時々学校サボってこっそり家にいただろ。」 「どうして」 「お前の登校時間に毎日シャッター前で煙草吸ってたからな。修ちゃんは気付いてなかったと思うが。」 僕は熊田さんがそこにいたことに全く気付いていなかった。 「あの日も、お前がサボってるのは知っていた。そしたら修ちゃんが、用があるからちょっと家に戻るって言い出した。修ちゃんが工場を出てすぐ、修ちゃん宛に電話が掛かってきたから追いかけたんだ。そしたら、玄関前で修ちゃんとあの子が一緒にいた。」 そこまで聞いてようやく、熊田さんが言う‘あの日’があの日の事だと気付いた。 「なんつうか、声を掛けられる雰囲気じゃなくてな。そのまま工場に戻ったんだ。」 僕の頭には、恐らくその後に起こったであろう出来事の映像が流れ込む。 「それから二、三か月後にあの子が死んだ。しかも妊娠してたんだろ。」 僕は頷くことしか出来ない。 「‘もしかして’とは思っていたが確信はなかった。疑いを持ったまま過ごして、数年後に絵美ちゃんと会う機会があった。修ちゃんの事、昇の事、翔の事、それまでの数年間に起こった事を絵美ちゃんに話した。」 「静流ちゃんの事も?」 「あの日の事は言わなかった。でも、昇と付き合っていた女の子が妊娠して死んだって話をしたら絵美ちゃんの顔色が変わったんだ。‘その子を傷付けたのは、あの人?’って、そう聞かれた。」 「···どうして」 「俺は本当の事を何も知らなかったし、本人に聞く勇気も無かった。絵美ちゃんにそう聞かれた時初めて、あの日あった事を話した。絵美ちゃんは昇の事ももちろん心配していたが、誰よりもお前の事を心配していた。···知ってたんだろ?あの日、何が起きたのか。」 ――早紀、良い子だ。 ――お願い、誰にも言わないで。 ――大事なものを奪われる苦しみを味わえば良い。 体の底から、ゾクゾクと湧き上がってくるような記憶。体の隅々まで這い渡って、僕をどこへも逃さないように縛り付ける。 ベッドが軋む音。 シーツがずれる音。 荒い呼吸。 漏れる微かな声。 そして時折聞こえる静流ちゃんの拒絶の言葉。 ――翔、お願い。誰にも言わないで。 守りたかった静流ちゃんの言葉は、いつの間にか呪いのように僕の中にとどまり続ける。 「翔。」 頷くことしか出来ない。何度も何度も、首を縦に振った。 「翔。」 あの日の光景が、声が、音が、何一つ消えない。 「翔!」 突然腕を掴まれて、僕は頷くのを止めた。熊田さんがベッドから乗り出して、僕の腕を強く掴んでいた。 「全部言えば良い。溜め込んだもん、全部吐き出せば良いんだ。」 涙が溢れた。 「···僕は、どうすれば良かった?」 どれだけ考えても分からない。 「静流ちゃんは‘誰にも言わないで’って。兄さんには絶対に知られたくないって。誰かに言ったら、静流ちゃんは傷付かずに済んだ?でも言ったら、確実に家族はバラバラになる。元々母さんが居なくなってバラバラだったのに、兄さんまで父さんのそばにいられなくなる。黙っていたらダメだって分かってた。分かってたけど、壊せなかった。だって静流ちゃんは‘言わないで’って。僕はどうすれば良かった?」 兄さんに話していたら静流ちゃんは死ななかったかもしれない。でも、結局二人は一緒には居られなかったと思うんだ。 「平田さんの話を聞いた時に一瞬、母さんが逃げなければ静流ちゃんはあんなことにならなかったのにって思った。母さんだって辛かったのに。‘早紀’って呼ばれながら僕を身籠って、それから先もずっと···ずっと、ずっと!」 溢れ始めた言葉はもう止められない。 「母さんは、本当は僕の事なんか嫌いだったんじゃないか、って。僕を見る度、‘早紀’って呼ばれた事を思い出すんじゃないか、って。だから、連れて行ってくれなかった。だから、僕は母さんに置いていかれた。母さんだって父さんだって、兄さんだって静流ちゃんだって茜だって···僕は誰の一番にもなれなかった。僕なんかいらなかったんだ。僕なんか産まれて来なきゃ良かったんだ!!」 体の中にぎゅうぎゅうに詰め込んだ孤独や虚しさ。一つ一つはそんなに大きなものじゃない。だからどれだけ寂しくてもどれだけ虚しくても、詰め込んでしまえばもう見えない。見えなければ向き合う必要は無い。大丈夫。僕は大丈夫。ずっと言い聞かせてきた。 「翔。」 裸足のままベッドから下りた熊田さんは、掴んでいた僕の腕を強く引っ張った。大きな手が後頭部に触れて、額が広い胸に押し当てられた。とても温かかった。 「よく言った。」 低い声が優しくそう言った。 「しんどかったな。本当にしんどかったな。」 優しい手。本当はずっと、父さんにこんなふうにして欲しかった。 「···父さんがしたことは最低だ。許せない。許せないけど、そんな父さんを嫌いになれない自分が一番許せなかった。」 兄さんと同じように僕を見て欲しかった。でも父さんを慕う気持ちは、母さんや兄さんや静流ちゃんへの裏切りだ。 「そうだな。俺も修ちゃんのやった事はクソみたいだと思う。···でも友達だった。今でもそう思ってる。」 熊田さんの声はとても優しかった。 「絵美ちゃんが何考えてたかは分からんが、絵美ちゃんは青井修士から逃げただけで、お前から逃げたんじゃない。」 母さんの顔が浮かぶ。とても優しい顔だった。 「絵美ちゃんがお前の事を好きだったか嫌いだったかは知らねえよ。でも昔から、出て行く時も、その後も、絵美ちゃんが心配してたのはお前の事ばっかりだった。」 母さんが笑う。僕はその笑顔を見ていつも笑っていた。 「悪かったな。お前の大事な母さんを守ってやれなくて。大事な父さんを止めてやれなくて。大事な友達を守ってやれなくて。もう俺が、死ぬ時に全部墓場まで持って行ってやるから。お前はもう少し楽に生きていけ、な。」 止めどなく出て来る涙と共に、体の中に溜め込んだたくさんの物が少しずつ出て行くような気がした。 「翔。お前は大丈夫だ。」 ――翔、ごめんね。 僕の方こそごめんね、静流ちゃん。いつか、そっちに行ったらちゃんと顔を見て謝るから。それまでもうしばらく待っていて。
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